営業時間12:00~23:00

BarBarBar音楽院 045-681-5667

for Students
お知らせ

2019.07.25スタッフブログ

今月のお薦めの1枚:ジャズ・器楽編~ “4 Generations of Miles”

今月のお薦めの1枚~ジャズ・器楽編は、ジャズ史上の巨人の一人と称されるジャズ・トランペット奏者マイルス・ディビスが結成した各時代のグループに在籍したことの有るアーティストばかりが4人集まり、録音・制作されたアルバム「4 ジェネレーション・オブ・マイルス(4 Generations of Miles)」を選びご紹介したいと思います。

マイルス・デイヴィスは1950年代から90年代にかけ、ほぼ半世紀にも渡る長い期間、ジャズ界を牽引し、数多くのジャズ・アーティストに影響を与えましたが、時代に応じた多様な音楽性を見せるために、その都度いくつものグループを結成して来ました。  この「4 ジェネレーション・オブ・マイルス(4 Generations of Miles)」に参加しているマイク・スターン、ロン・カーター、ジョージ・コールマン、ジミー・コブの4人は、マイルスが各時代に結成していたグループにそれぞれ在籍しており、それぞれ年齢・世代が異なる、正にタイトル通りの4つの世代からなるアーティスト達です。

4人のメンバーの中では最も若いジャズ・ギタリスト マイク・スターンは、1953年にUSAマサチューセッツ州ボストン近郊で生まれました。少年時代からギターを学び始め直ぐに才能を発揮し、同地のバークリー音楽院に進学。そこで指導を受けていたジャズ・ギタリスト パット・メセーニーの推薦で当時世界的人気を博していたジャズ・ロックのグループ’ブラッド・スゥェット&ティアーズ’に加入しプロの道を歩み始めます。その後、いくつかのジャズ・ロック、フュージョン系のバンドへの参加を経て、1981年にマイルス・デイヴィスのグループに参加を果たします。当時ロックのテイストを自分のグループに取り込もうとしていたマイルス・デイヴィスからマイク・スターンは、ロック・ギタリストのレジェンドで有るジミー・ヘンドリックスの様に演奏しろと指示を受けたと言う興味深い逸話も残っています。

このアルバムでサクソフォンを演奏しているジョージ・コールマンは、1935年にUSAテネシー州メンフィスで生まれました。10代にに兄からサクソフォンの手ほどきを受け、その後当時人気を博していたジャズ・サクソフォン奏者チャーリー・パーカーに感化されジャズ・アーティストの道を目指し始めます。プロとして活動開始後は、アルトからテナーサクソフォンに転向し、ジャズ・ドラム奏者マックス・ローチやジャズ・トロンボーン奏者カーティス・フラー等、次々と有力アーティストとの共演を重ねて行き、1963年にマイルス・デイヴィスのグループに参加を果たします。マイルスのグループには二年程しか在籍していませんでしたが、数枚のアルバムに参加し、「My Funny Valentine」「Four and More」等ジャズ史に残る名盤の録音に参加して好演を残しています。

このアルバムでベースを演奏しているロン・カーターは、1937年にUSAミシガン州で生まれました。ニューヨーク州に在るイーストマン音楽学校で学んだ後、ジャズ・ドラム奏者チコ・ハミルトンのグループに参加してプロとしての活動を開始し、以来ジャズ・アルトサクソフォン奏者キャノンボール・アダレイやジャズ・ピアニストボビー・ティモンズ等、当時人気を博していたジャズ・アーティストとの共演を重ねて行った後、1963年にマイルス・デイヴィスのグループにポール・チェンバースの後釜として加入します。マイルスのグループ在籍中は、多くののアルバムに参加し、「 Seven Steps to Heaven 」や「 E.S.P」等、マイルス・デイヴィスの代表作と呼ばれることの多い名盤の録音に参加し、堅実な演奏を披露しています。

このアルバムでドラムを演奏しているジミー・コブは、1929年にUSAワシントンD.C.で生まれました。1949年にプロ入り後は、当時妻で有った人気ジャズ・ヴォーカリスト ダイナ・ワシントンの伴奏や、ジャズ・アルトサクソフォン奏者キャノンボール・アダレイやジャズ・ピアニストウイントン・ケリー等、有力ジャズ・アーティストとの共演で実績を積んだ後、1958年にマイルス・デイヴィスのグループに加入します。マイルスのグループの在籍は10年近くに及び、その間繊細なシンバル・レガートや独特のグルーブ感等の特徴の有る演奏で、ピアニスト ウイントン・ケリー、ベーシスト ポール・チェンバースと共に3人でマイルス・ディビスのグループを堅実に支え、後にジャズ史上最高のリズム・セクションと称される程の高い評価を確立しました。

今回ご紹介する「4 ジェネレーション・オブ・マイルス(4 Generations of Miles)」は、マイク・スターン、ロン・カーター、ジョージ・コールマン、ジミー・コブと言う、マイルス・ディビスが各時代に対応する音楽性を示すために結成していた各グループにそれぞれ在籍後、それぞれがリーダーとして独立し活動を続け、マイルス・ディビスの門下生としてその後のジャズ・シーンに影響を与えて来た4名のアーティストが、久々に再会し、その時の演奏を収録したものです。 しかし単にオールスター・アーティスト達の演奏収録アルバムと言うよりも、4人のメンバー全員に共通するマイルス・ディビスへの深い想い、リスペクトの感情が演奏を通し伝わって来るアルバムになっているのではと思われます。

 

R-5353959-1391296271-2371_jpeg



Mile Stern/Ron Carter/George Colema/Jimmy Cobb


マイク・スターン/ロン・カーター/ジョージ・コールマン/ジミー・コブ


 このアルバムは、マイク・スターン、ロン・カーター、ジョージ・コールマン、ジミー・コブの4名が、2002年5月に久々に再会し、ニューヨークの「メイコー(Makor) 」と言うライブハウスで演奏し、そのライブを収録したものです。


アルバム・タイトルにも示されている通り4つの世代に渡るものの、全員がマイルス・ディビスが各時代に結成したグループに在籍し、マイルスへのリスペクトの想いを持ち続けているアーティストばかりですから、収録曲の方も、当然マイルスが遺した各時代の名盤の中に収録されているスタンダード曲中心で、「マイ・ファニー・バレンタイン(My Funny Valentine)」,「There Is No Greater Love」など全9曲の構成になっています。


BarBarBar音楽院は、長年ジャズの街横浜で現役一流ジャズ・アーティストの講師陣によるレッスンを提供して参りましたが、今当院でジャズ・サクソフォン、ジャズ・ギター、ジャズ・ベース、ジャズ・ドラム等のレッスンを受けている方、そしてこれから当院でこれらの楽器のレッスンを受けようと思っていらっしゃる方にも、このアルバムはジャズ・スタンダードを中心に、当代の名手ばかりによる演奏が収録されていますので、ご参考用に是非お薦めしたいと思います。

< 収録曲リスト>

There Is No Greater Love

All Blues

On Green Dolphin Street

Blue in Green

81

Freddie Freeloader

My Funny Valentine

If I Were a Bell

Oleo
BarBarBar音楽院