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2019.10.17スタッフブログ

今月お薦めの1枚: ジャズ・ヴォーカル編~カミラ・サーマン「ウエイティング・フォー・ザ・サンライズ」

今月のジャズ・ヴォーカルのお薦めの1枚は、現在ニューヨークのジャズ・シーンで最も注目されている若手女性ジャズ・ヴォーカリストの一人で、同時にサクソフォン奏者としても、ウイントン・マリサリス率いる世界的ビッグ・バンド ジャズ・アット・リンカーン・センター・オーケストラに長年レギュラーメンバーとして参加し活動している、文字通り「二刀流ジャズ・アーティスト」カミラ・サーマンが、2018年に発表した「ウエイティング・フォー・ザ・サンライズ(Waiting for the Sunrise)」を選びご紹介したいと思います。


カミラ・サーマンは、1986年にニューヨークで生まれました。教育者の両親は共に音楽愛好家で、彼女は4歳位から絶えず歌を口ずさみながら育ち、家の中では途絶えることなくスティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、サラ・ヴォーン、チャカ・カーンなどの音楽が流れていたと言います。中学に入り音楽の教師に薦められ、フルートを演奏し始め、すぐに14歳の時にはテナーサクソフォンも始めました。当時から既に高い音楽性を発揮し、成績も優秀だったカミラは、サックスとフルートを学ぶための奨学金を受けることが出来て、15歳にマサチューセッツ大学付属のアマースト校でジャズ・ピアニスト、作曲家として名高いビリー・テイラーの指導を受けました。続いて名門のフィロレロ.ラガーディアパフォーミングアーツ高等学校(FAMEスクールとも呼ばれる)に入り、そこではジャズ教育者としても、また革新的なジャズ・チューバ奏者としてもソニー・ロリンズやマッコィ・タイナーら著名アーティストとの共演でも名声を博していたボブ・スチュワートの下で学びました。その後 ビンガムトン大学では一旦音楽の勉強を離れ、地質環境科学の学位を取得。そして卒業後にニューヨークに戻ったカミラ・サーマンは本格的な音楽活動を開始します。

ニューヨークでのプロとしての活動を開始して間もなく、カミラのジャズ・サクソフォン奏者、フルート奏者、ジャズ・ボーカリストとしてのマルチな才能は、ジャズ・メッセンジャーズに在籍していたことも有る実力派ジャズ・トランペット奏者ヴァレリー・ポノマレフや、ディジー・ガレスビーのバンドへの参加で名声を博したドラマー、チャーリー・パーシップを始め、数多くの著名ジャズ・アーティストからも直ぐに認められることになり、共演を行う様になります。

またカミラのビロードのようなリッチで温かいテナーサクソフォンのサウンドは、しばしばテナーサクソフォンの巨匠ジーンアモンズやデクスターゴードンのサウンドに例えられることも有り、その後、現代を代表するジャズ・トランペット奏者の一人と称されるウィントン・マリサリスにも認められることになり、彼の率いる世界的ビッグ・バンド ジャズ・アット・リンカーン・センター・オーケストラへの参加も果たします。

またジャズ・ヴォーカリストとしても、若手ジャズ・ヴォーカリストの登竜門のサラ・ヴォーン国際ヴォーカルコンクールにも2013年大会に参加し入賞を果たし、4オクターブを歌える歌唱力はその後も賞賛され続け、その歌声もしばしばエラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーンの想起させるものと、ジャズ批評家の間等では言われ続けています。


その後もカミラは、ジャズ・アット・リンカーン・センター・オーケストラのレギュラー・メンバーとしての活動を続ける一方、ジャズ・サクソフォン奏者、ジャズ・ボーカリストとしてソロ活動も積極的に続け、学生時代の恩師でジャズ・ピアニストのビリー・テイラーや、ジャズ・サクソフォン奏者ベニー・ゴルソン、ジョージ・コールマン、ルー・タバキン、ジャズ・ギター奏者ジョージ・ベンソン、ラッセル・マローン、ジャズ・トランペット奏者ニコラ・スペイトン、ジャズ・ドラマー テリーリン・キャリントン等、文字通り現代ジャズ・シーンをリードする著名アーティストとの共演を続けています。またジャズ以外の分野でも、幼少の頃から親しんでいたリズム&ブルースの分野のチャカ・カーンや、アリシア・キーズ等のトップ・アーティストとも共演をしています。


また多忙な演奏活動の傍ら、学生時代から熱心に取り組んでいた作曲活動も精力的に行い、ベテラントランペット奏者 ハーブ・アルパートが設立した「「ハーブ・アルパート・ヤング・ジャズコンポーザーズ・アワード」を、2012年と2013年に2年連続受賞をしており、2013年の受賞曲はその年に、首都ワシントンの権威有る文化施設ジョン・F・ケネディセンターに於いて開催された、次世代の作曲家を紹介するショーケース的イベントで、カミラ・サーマン自身が率いるカルテットによってフィーチャーされ、演奏されました。


今月は、この様にデビュー以来、ジャズ・サクソフォン奏者として、ジャズ・ヴォーカリストとして、多くの著名ジャズ・アーティストとの共演を通じ、着々と実績を積み、最も現在のジャズ・シーンで注目されている一人のカミラ・サマーンが、3枚目のリーダー・アルバムとして、2017年に録音し、翌2018年に彼女のチェスキーレコードから発表し、ニューヨーク・タイムズ 紙等大手メディアで高評価を得て、ビルボード・ジャズ・アルバム・チャートでも25位にランクインした「ウエイティング・フォー・ザ・サンライズ(Waiting For The Sunrise )」を選び、ご紹介したいと思います。

 

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カミラ・サーマン


Camille Thurman


ウエイティング・フォー・ザ・サンライズ


Waiting For The Sunrise


このアルバムはカミラ・サーマンの最新作になり、過去の2枚のリーダー・アルバムと違い、「セプテンバー・イン・ザ・レイン(September in the Rain)」「ニアネスオブユー(The Nearness of You)」や、「イージー・トゥ・ラブ(Easy to Love)」等、スタンダード曲中心の構成。そしてこれも前作とは違い、たとえばベースにはセシル・マクビー, ドラムにはスティーブ・ウイリアムス等、ジャズの実力派ベテラン・アーティスト達ばかりが周りを固め、彼女の演奏を堅実にサポートしており、カミラ・サーマンの時にパワフル、時に叙情的なサクソフォン演奏や、キュートでチャーミング且つパワフルなヴォーカルを一層際立ったものにしています。

BarBarBar音楽院は、長年ジャズの街横浜で現役一流ジャズ・アーティストの講師陣によるレッスンを提供して参りましたが、今当院でジャズ・ヴォーカルやジャズ・サクソフォン等のレッスンを受けてけている方、そしてこれから当院でのレッスンを受けようと思っている方には、このアルバムはスタンダード曲中心の選曲・収録になっていますので、参考用に是非お薦めしたいと思います。

 

< 収録曲リスト>

  1. I Just Found Out About Love

  2. Some of These Days

  3. Tarde

  4. After You've Gone

  5. September in the Rain

  6. The Nearness of You

  7. Easy to Love

  8. I'm On Your Side

  9. World Waiting For The Sunrise

  10. If You Love Me (Really Love Me)

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