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2020.09.03スタッフブログ

今月お薦めの1枚: ジャズ・ヴォーカル編~キャロル・スローン「ソフィスティケイテッド・レディー」

今月お薦めの1枚~ジャズ・ヴォーカル編は、1950年代初頭から現在まで70年近くにもわたり、ジャズ・ヴォーカリストとして活躍しているキャロル・スローンが、1977年44歳の時に発表し、ジャズ界で高く評価され、これ迄発表して来た60枚近いアルバムでは名盤の一つとして称されることも多いアルバム『Sophisticated Lady(ソフィスティケイテッド・レディー)』を選びご紹介したいと思います。

キャロル・スローンは、1933年にUSA東北部ニューイングランド地方にあるロードアイランド州の州都プロビデンス で生まれました。歌うのが好きな叔父や叔母が多く居るという音楽的な環境の中で、幼少の頃から歌うことが大好きだった様で、キャロル・スローンの歌手としての才能を見抜いてたママチュア・テナーサクソフォン奏者の叔父の一人から、14歳の時に地元のダンス・バンドの歌手募集のオーディションを受ける様に勧められます。そしてそのオーディションに見事に合格したキャロル・スローンはそのバンドで毎週末歌い始め、早くもプロとしてのキャリアをスタートさせます。

そして地元の小さなバーやナイト・クラブ等で歌う内に、アメリカ東部の大型クラブを中心にツアーしていた人気バンドの一つ、 レス& ラリーエルガートオーケストラのロードマネージャーに出会い、その人の薦めでこのバンドのオーディションを受け入団。そしてリーダーのラリー・エルガートはバンドのニューヨークへのツアーへの同行を彼女に依頼する等、本格的にこのバンドでの活動を開始します。

このラリー・エルガートバンドとのツアーでの活動を通し、彼女は徐々にジャズ・ヴォーカリストとしてのそれなりの評価を受け始めた様ですが、まだレコード会社からオファーを受ける程には注目されず、またこの連日続くツアーでの活動を、キャロル・スローンは徐々に退屈で苦しいものに感じる様になりました。 そして2年間の活動の後、彼女はこのバンドを辞めただけでなく、ジャズ・ヴォーカリストとしての活動も休止し、この間彼女は法律事務所の秘書の仕事等、音楽とは関係ない仕事をしばらく続けることになります、

しかしこの音楽としばらく離れていた間も、彼女はラリー・エルガート・バンドのロードマネージャーとは連絡を取り続けていたことが幸いし、このマネージャーの手配で、1960年のピッツバーグでのジャズフェスティバルにキャロル・スローンは出演することになり、この出演が彼女にとって、その後のジャズ・ヴォーカリストとしてのキャリの中で大きな転機となります。このフェスティバルでは、同じく出演していた、当時全米で大きな注目を集めていた新進ジャズ・ヴォーカルトリオのランバート、ヘンドリックス、ロスに出会うことになりますが、このトリオのリーダー格のジョン・ヘンドリックスは、キャロル・スローンのジャズ・ヴォーカリストとしての才能に感銘を受けた様で、将来的には必要に応じて、メンバーのアニー・ロスに取って代わる準備をするために、自分たちの演奏法を音源等の資料から学ぶ様にキャロル・スローンに依頼し、彼女もそれに同意しました。その後、1961年の初頭に、ニューヨークの名門ジャズ・クラブ  ヴィレッジヴァンガードで行われたランバート、ヘンドリックス、ロスのライブをキャロル・スローンが聴きに行った時に、ジョン・ヘンドリックスは、彼女にいくつかの曲を歌うように頼み、丁度居合わせて彼女のヴォーカルを聴いた著名プロデューサーのマックスゴードンは、同じ年の8月に同じヴィレッジヴァンガードで行われる人気ジャズ・ピアニストのオスカー・ピーターソンのライブ時のオープニングアクトでの出演と言う、大きな仕事のオファーをキャロル・スローンにします。

この様に、幸運も重なりニューヨークを中心に徐々にキャロル・スローンは、並外れたイントネーションとピッチを持つヴォーカリストとして高い評価を受け始め、そして彼女のヴォーカルを聴いたコロンビアレコードの代表によって、遂にレコード制作のオファーを受けることになります。そしてキャロル・スローンのファーストアルバム「アウトオブザブルー」は、著名トランペット奏者クラークテリーや、トロンボーン奏者ボブブルックマイヤー等が参加した豪華メンバーによるオーケストラをバックにレコーディングされました。

その後、暫く活動を控える時期も有りましたが、1980年代には本格的に活動を再開させ、人気・実力両方を備えていると称されるジャズ・シンガーに成長。コンテンポラリー・レコードやコンコード・レコード、ハイ・ノートなどのレーベルと契約して多くのレコードを発表する一方、アート・ファーマーやルーファス・リード、ケニー・バーロン、フィル・ウッズ、フランク・ウェスらの著名ジャズ・ミュージシャンと共演も続けます。この間、初来日も果たし、世界中で安定したファン層を獲得し活動を続け、また2000年代に入ると演奏活動だけでなく、ジャズ関連のラジオ番組のホストを務める等、活動の幅を拡げています。

今回ご紹介する『Sophisticated Lady(ソフィスティケイテッド・レディー)』は、1977年に来日した時に、当時の日本のレーベル トリオ・レコードのために録音したアルバムで、ピアノにローランド・ハナ、ベースのジョージ・ムラーツと言う豪華メンバーのトリオのサポートを得たキャロル・スローンの伸びやかなヴォーカルを楽しむことができます。

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キャロル・スローン


Carol Sloane


ソフィスティケイテッド・レディー


Sophisticated Lady


このアルバムはキャロル・スローンが、1977年44歳の時に初来日した時に録音し、発表したアルバムです。曲の方は、1950年代初頭にキャロル・スローンがデビューして以来、幾たびも歌って来た、デューク・エリントン作曲のアルバム・タイトル曲「Sophisticated Lady(ソフィスティケイテッド・レディー)」や同じくエリントン作の「Mood Indigo(ムード・インディゴ」「Take the 'A' Train(A列車で行こう)」「Satin Doll(サティン・ドール」等が収録されています。

BarBarBar音楽院は、長年ジャズの街横浜で現役一流ジャズ・アーティストの講師陣によるレッスンを提供して参りましたが、今当院でジャズ・ヴォーカルや、ジャズ・ピアノ、ジャズ・ベース、ジャズ・ドラム等のレッスンを受けてけている方、そしてこれから当院でこれらのレッスンを受けようと思っている方には、このアルバムはジャズのスタンダード曲も数多く収録されていますので、参考用に是非お薦めしたいと思います。

<収録曲>

1.Take The "A" Train

2. I Let A Song Go Out Of My Heart ~ Do Nothin' Till You Hear From Me

3. Solitude

4. Satin Doll

5. In A Sentimental Mood

6.It Don't Mean A Thing

7.Sophisticated Lady

8.Mood Indigo

9.Prelude To A Kiss

10.Jump For Joy]

11.Come Sunday

 








 
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