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2021.04.21ブログ~今月お薦めの1枚ジャズ器楽編

今月お薦めの1枚:ジャズ・器楽編~リー・モーガン「キャンディ(Candy)」

今月お薦めの1枚~ジャズ・器楽編は、1956年に若干18歳で、デイジー・ガレスピーのバンドに加入してプロ・デビューして以来、1972年34歳で不慮の死で亡くなるまでの僅か16年の間に、多くの著名アーティストとの共演や、リーダーとしての精力的な活動を通し、ジャズ界に大きな足跡の遺したジャズ・トランペットの奏者リー・モーガンが、1958年 20歳の時に発表し、高い評価を得たアルバム「キャンディ(Candy)」を選び、ご紹介したいと思います。

リー・モーガンは1928年にUSAぺニンシルバニア州フィラデルフィアで生まれました。 幼少からいろいろな楽器に興味を持っていた様で、最初はビブラフォンの興味を持ち、次にアルト・サクソフォンも手にしましたが、最終的には13歳の誕生日に姉より贈られたトランペットに最も熱心に取り組む様になりました。その後、当時ジャズ界でも最も注目されていたトランペット奏者クリフォード・ブラウンが当時はフィラデルフィアを拠点に活動していたことも有り、彼からレッスンを受ける機会に恵まれ、ますますトランペットに熱中していきます。

その後、様々なシーンで活動していく内に、その高い才能は注目され始め、1956年に18歳の時に、当時最も影響力の有ったジャズ・アーティストの一人デイジー・ガレスピーのバンドに加入して本格的なプロ・デビューを果たします。そしてその艶やかで輝かしい演奏スタイルから、リー自身もアマチュア時代レッスンを受けたことが有り、同年に自動車事故で亡くなっていた天才トランペッター クリフォード・ブラウンの再来とも呼ばれ、早くも名門ジャズ・レーベル ブルー・ノートからオファーを受け、リーダー・アルバム「インディ―ド」を発表します。

デイジー・ガレスピーのバンドには1958年にバンドが解散する迄は加入し活動する一方で、1958年までの2年間だけでも立て続けに8枚ものリーダー・アルバムを発表する他、リー・モーガンの高い音楽性、演奏力を評価するジャズ・サクソフォン奏者ジョン・コルトレーンやジミー・スミス等数多くの著名アーティストとの共演を重ね、着実にジャズ界での名声を得て行きます。

そしてリー・モーガンは、デイジー・ガレスピーのバンドが解散した直後に、今度はジャズ史上に残る名門バンド「 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ」に加入します。  この「 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ」では、リー・モーガン加入直後に発表したアルバム「Moanin’」が世界的なヒット・アルバムになったことも有り、リー・モーガンは同バンドでの度々の世界ツアーに参加したり、1965年までの7年間で26枚もの同バンドでのアルバム録音に参加し、更にジャズ・トランペット奏者としての地位を不動のものにして行きます。

この様に「 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ」での数多くのツアーやアルバム制作で多忙を極めながらも、この時期のリー・モーガンは自己のリーダー・バンドでも精力的な活動を続け、1958年から亡くなる1972年までの14年間に、今回ご紹介するアルバム「キャンディ(Candy)」を始め、24枚ものリーダー・アルバムを発表しています。

その他、更にこの時期のリー・モーガンは、当時のジャズ・シーンで中心的役割を担っていた著名アーティストとも共演を重ね、まるで1972年に32歳の若さで不遇の死を遂げるのを覚っていたかの様に、亡くなるまでのこの7年間で、通常アーティストがその倍の期間かかっても成し遂げられない様な、密度の濃い幅広い演奏活動を行いました。

この期間にリー・モーガンと共演したアーティストは主なアーティストだけでも、ジャズ・トロンボーン奏者カーティス・フラー、ジャズ・サクソフォン奏者ハンク・モブレー、ジョー・ヘンダーソ、ジジ・グライス、フィル・ウッズ、ペッパー・アダムス、ビリー・ハーパー、ジョージ・コールマン、ジャズ・フルート奏者ボビー・ハンフリー、ピアニスト ハロルド・メイバーン、レイ・ブライアント、ウィントン・ケリー、バリー・ハリス、マッコイ・タイナー、ソニー・クラーク、ハービー・ハンコック、ジャズ・ベース奏者ダグ・ワトキンス、ポール・チェンバース、ジャズ・ドラマー アート・テイラー、ビリー・ヒギンズ、フィリー・ジョー・ジョーンズ、ジャズ・ギター奏者グラント・グリーン等、ジャズ界で各楽器でトップ・アーティストと呼ばれていた錚々たる人達が上げられ、当時のリー・モーガンがジャズ・トランペット奏者として如何にジャズ・アーティストの間で大きな存在だったかを示していると思われます。

今回ご紹介する「キャンディ(Candy)」は、リー・モーガンが加入していたデイジー・ガレスピーのバンドが解散後、「 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ」に加入した年の1958年 20歳の時に発表したアルバムですが、この時点で既に7枚ものリーダー・アルバムを発表しており、このアルバムがリーダー・アルバムとしては8枚目となります。

このアルバムはリー・モーガンの数多いリーダー・アルバムの中では珍しく、フロントラインの管楽器はリー・モーガンのトランペットだけの所謂ワンホーン・カルテットのスタイルになっています。しかもピアノはソニー・クラーク、ベースはダグ・ワトキンス、ドラムはアーサー・テイラーと言う当時としては最高レベルのリズム・セクションが堅実にバックでサポートしているので、リー・モーガンのトランペットの縦横無尽の素晴らしい演奏を十分に堪能できる内容になっています。

 

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リー・モーガン


Lee Morgan


キャンディ


Candy


このアルバムでは、リー・モーガンは1956年のデビュー以来、数多く共演を重ね気心の知れていた同世代ピアニストで同じく若くして逝去したソニー・クラーク、天才ベーシストと名高かったダグ・ワトキンス、そして数多くのトップ・アーティストからの共演指名が絶えなかった技巧派ドラマ― アーサー・テイラーと言う当時の最高レベルのリズム・セクションのサポートを得て、まるでこのピアノ・トリオに触発されるかの様に、ジャズ界で高い評価を受けていた独自の艶やかな音色で、収録曲「C.T,A,」等アップテンポの曲では激しく火の出る様な即興演奏を、そして同じく「All the Way」等バラード曲では優しさに溢れた心地よい演奏等を繰り広げており、非常に完成度の高いアルバムに仕上がっていると思われます。

BarBarBar音楽院は、長年ジャズの街横浜で、現役一流ジャズ・アーティストの講師陣によるレッスンを提供して参りましたが、今当音楽院でジャズ・トランペット、ジャズ・サクソフォンやジャズ・ピアノ、ジャズ・ベース等のレッスンを受けている方、そしてこれから当院でこれらの楽器のレッスンを受けようと思っていらっしゃる方にも、このアルバムはジャズのトップ・アーテイストによるスタンダード曲や名曲の演奏が多く収録されていますので、ご参考用に是非お薦めしたいと思います。

< 収録曲リスト>

  1. Candy"

  2. "Since I Fell for You"

  3. "C.T.A.

  4. "All the Way"

  5. "Who Do You Love, I Hope"

  6.  "Personality"

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