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2022.07.20ブログ~今月お薦めの1枚ジャズ器楽編

今月お薦めの1枚: ジャズ・器楽編~キャノンボール・アダレィ『アット・ザ・ライトハウス(At the Lighthouse) 』






今月お薦めの1枚~ジャズ・器楽編は、1950年代半ばから1970年代半ばまでの25年と言う比較的短い期間ではありましたが、ジャズ・サクソフォン奏者として、アメリカ・ジャズ界の第一線で活躍し、50枚以上ものリーダー・アルバムを発表し、ジャズ・トランペット奏者マイルス・デイビス、ジャズ・サクソフォン奏者ジョン・コルトレーン、チャールズ・ロイド、ユセフ・ラティーフ、ジャズ・ピアニスト ウイントン・ケリー、ボビー・ティモンズ、ヴィクター・フェルドマン、ジョー・ザヴィヌル、ジャズ・ベーシスト サム・ジョーンズ、ジャズ・ドラマーにルイス・ヘイズ、アート・ブレイキー等、数多くの錚々たるジャズ界のトップ・アーティストと共演したキャノンボール‣アダレイが、1960年32歳の時に、16枚目のリーダー・アルバムとして発表し、ジャズ界で高評価を得た「アット・ザ・ライトハウス(At the Lighthouse)」を選び、ご紹介したいと思います。 





ジュリアン・エドウィン・アダレイは、1928年9月15日にフロリダ州タンパで生まれました。    小学校の頃から食欲が旺盛だったようで、友人は(「Cannibal(共食い)」を捩り、「Cannonball(キャノンボール)」と呼び始め、キャノンボール‣アダレイ自身もこのニック・ネームを気に入った様で、その後のプロ・アーティストとして活動開始後も、アーティスト名として使用します。             その後 キャノンボールは、両親がフロリダA&M大学で教職に就いたため、同州内のタラハシーに移り住みました。そして同地で少年時代を過ごし、サクソフォンを習い始め、音楽全般にも深い興味を持つ様になったキャノンボール・アダレイはフロリダA&M大学に進学し音楽を専攻し、卒業後の1948年にフロリダ州ブロワード郡に移り、フォートローダーデールのディラード高校でバンドディレクターの仕事に就きました。 そして7年ほどその仕事を続けた後、キャノンボールはフロリダ南東部を離れ、1955年にニューヨークに移住します。                              この移住は、当初はニューヨークの音楽院で更に音楽の勉強を続けるものでしたが、移住後の1955年のある夜、彼はアルト・サクソフォンを持って、ニューヨーク市内の著名ジャズ・クラブの一つカフェボヘミアに行きました。そこでキャノンボールは、その夜出演のジャズ・ベーシスト オスカー・ペティフォード率いるバンドのサクソフォン奏者が遅刻していたため、代わりにオスカー・ペティフォードから演奏に参加する様に頼まれました。そしてキャノンボール・アダリーのその夜の素晴らしいパフォーマンスは、ニューヨークのジャズシーンで大きな「話題」となり、同じジャズ・アルトサクソフォン奏者チャーリー・パーカーの後継者と呼ぶ関係者さえ居た様です。





そしてキャノンボールは、1957年にジャズ・レコードを制作・販売していた有力レーベルのサボイレーベルとの契約を得たのを機会に、弟でジャズ・トランペット奏者のナット・アダレイと共に、自分のグループを結成しました。そしてそのグループで活動中に、当時既にジャズ界の第一人者になっていたジャズ・トランペット奏者マイルス・デイビスがキャノンボールの目覚ましい才能に気が付き、マイルスは自分のグループでも演奏するように依頼します。この時マイルスが最も気に入ったのは、キャノンボールの確かなテクニックに裏付けされ、ブルースに根ざした演奏をアルトサックス行っていた点だった様です。キャノンボールは同じサクソフォン奏者の元々のメンバー ジョン・コルトレーンが戻る3か月前の1957年10月にマイルス・デイビスのバンドに加わることになります。





キャノンボール・アダレイはマイルス・デイビスのバンドではライブ演奏やツアーにも参加した他に、数枚のマイルスのリーダー・アルバムでも共演しました。その内、ジャズ史上、独創的なアルバムとして名高い「マイルストーン」と「カインド・オブ・ブルー」の録音にも参加しています。またこの頃のマイルス・デイビスのバンドでの共演がきっかけで、ジャズ・ピアニストのビル・エバンスは、キャノンボール・アダレイの代表的リーダー・アルバムの一つ「ポートレイト・オブ・キャノンボール」に参加。独創的なコードワークと即興演奏で、このアルバムを更に彩り豊かなものにしています。





また元々アーティストになる前は、フロリダ州で教育者で有ったキャノンボール・アダレイは、1961年にはリバーサイド・レコードから、子供達向けのジャズの教育レコード「A Child's Introduction to Jazz 」リリース。この中でキャノンボール・アダレイ自身でナレーターを務め、ジャズがニューオーリンズで始まり、時代を超えて広がって行く様子を、ルイアームストロング、ファッツウォーラー、ジェリーロールモートン、デュークエリントン、コールマンホーキンス、シドニーベシェ、セロニアスモンク等、ジャズ史上のレジェンドたちの演奏を交えながら説明しています。





その後、マイルスのグループを離れたキャノンボール・アダレイは、弟のナット・アダレイと自己のクインテットを組み直し、ピアニストにボビー・ティモンズやヴィクター・フェルドマン、ジョー・ザヴィヌル、ベーシストにサム・ジョーンズ、ドラマーにルイス・ヘイズ、サクソフォン奏者にチャールズ・ロイドとユセフ・ラティーフ等、数多くの実力派アーティストを次々とメンバーに迎え、1960年代後半にかけてジャズ界で人気を博し、成功を収めます。1962年には、当時ボサノヴァ界で最も人気の有ったセルジオ・メンデスと共演し、ボサノヴァを取り入れたアルバム『キャノンボールズ・ボサ・ノヴァ』をリリース。また1963年7月には初来日を果たします。                    そして1966年にはソウル・ジャズのカテゴリーでは最も名高いアルバム『マーシー・マーシー・マーシー』を録音。当時キャノンボール・アダレイのグループのピアニストで有ったジョー・ザヴィヌル作曲のこのタイトル曲はシングルカットされ全米ヒット・チャートの11位を記録。その後もこの曲は、日本を含む全世界の多くのアーティストによりカバーされるまでになりました。





この様に1950年代半ばのデビューから、ジャズ界の第一線で活躍して来たキャノンボール・アダレイですが、若い頃からの大食癖に起因する糖尿病と、偏頭痛に悩まされていて、1975年に脳内出血が原因となり脳卒中で46歳と言う若さで亡くなりました。彼のバンドのメンバーだったジョー・ザヴィヌルが後に結成し、斬新的バンドとしてジャズ史に名を残したグループ、ウェザー・リポートが1976年に発表したアルバム『ブラック・マーケット』の中には、キャノンボール・アダレイに捧げた曲「Cannon Ball」が収録されています。

今回ご紹介する『アット・ザ・ライトハウス(At the Lighthouse) ) 』は、1960年に、当時所属していたリバーサイド・レコードから、16枚目のリーダー・アルバムとして発表したアルバムです。









キャノンボール‣アダレイ                                        Cannonball Adderley
アット・ザ・ライトハウス
At the Lighthouse





このアルバムは、キャノンボール・アダレイが1960年32歳の時に、当時所属していたリバーサイド・レコードから16枚目のリーダー・アルバムとして発表したアルバムです。               
ピアノにはビクター・フェルドマン、ベースにはサム・ジョーンズ、ドラムにはルイス・ヘイズと言う名手ばかりによるジャズ・ピアノ・トリオをバックに、管楽器の共演者として弟のジャズ・トランペット奏者ナット・アダレイを従え、キャノンボール・アダレイは、時に情熱的な、時に叙情的な演奏を展開しています。                               
収録曲は「What Is This Thing Called Love?」等のスタンダード曲や、同世代のジャズ・サクソフォン奏者ジミー・ヒースが兄でジャズ・ベーシスト パーシー・ヒースに捧げたオリジナル曲「Big 'P」等全7曲が収められています。





BarBarBar音楽院は、長年ジャズの街横浜で、現役一流ジャズ・アーティストの講師陣によるレッスンを提供して参りましたが、当音楽院でジャズ・サクソフォンやジャズ・トランペット、ジャズ・ピアノ、ジャズ・ベース、ジャズ・ドラム等のレッスンを受けている方、そしてこれから当院でこれらの楽器のレッスンを受けようと思っていらっしゃる方にも、このアルバムではジャズのトップ・アーテイストの、スタンダード曲を始めジャズの名曲の演奏が収録されていますので、ご参考用に是非お薦めしたいと思います。





< 収録曲リスト>





  1. "Sack O' Woe" (Julian "Cannonball" Adderley) - 10:45
  2. "Big 'P'" (Jimmy Heath) - 5:55
  3. "Blue Daniel" (Frank Rosolino) - 7:31
  4. "Azule Serape" (Victor Feldman) - 9:29
  5. "Exodus" (Feldman) - 7:40
  6. "What Is This Thing Called Love?" (Cole Porter) - 4:48
  7. "Our Delight" (Tadd Dameron) - 6:54











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